はじめに
私 Karagana には、10年程前からX (旧Twitter)で親交のあるNANA (@NANA_CoRRiENTE)氏という方がいる。

同氏は、テック・ゲーム系ニュースメディア「CoRRiENTE」を運営しており、日本だけに留まらず世界にまで直接足を運んで日々取材をしている。 これらの業界に興味があれば、同氏の記事を読んだことのある人も多いはずだろう。
今回、NANA氏と相互インタビューという形で、双方のブログにて記事を掲載する運びとなった。これに至った経緯については、下記のNANA氏の記事をご覧いただきたい。
Appleを考え続ける「高濃度ユーザ」Karagana氏は何者か。幼少期の体験から現在の発信スタイルまで、その原点を聞いた – CoRRiENTE
NANA氏について
筆者:
今回はよろしくお願いいたします。最初に、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
NANA氏:
よろしくお願いします!テック・ゲーム系ニュースメディア「CoRRiENTE」の編集部で活動しております、NANAと申します。
弊媒体が主に取り上げているテック・ゲーム系の話題がとにかく好きで、日々あちこちへ取材に出かけて最新のテクノロジー情報を触れて回っているほか、時間さえあればゲームもプレイしつつ、時にはレビュー等もさせてもらったりと、精力的に活動しています。
活動拠点は主に東京ですが、たまに東京を飛び出して国内・海外問わず各地に取材に出かけています。
ちなみに、取材用機材は主にAppleのデバイスで固めていますが、AndroidのスマートフォンやWindows PCなども含めて実はいろんなデバイスを使っているので、テック系の話はおよそ全方位で話ができるかなと思います。
ちなみに、大好きなご飯はオウドゥンです!
筆者:
「CoRRiENTE」を始められる前に、何か他のお仕事をされていたのでしょうか。
NANA氏:
私のキャリア遍歴を言うとすこし驚かれるのですけれど、まずキャリアのスタートは大手証券会社でのリテール営業でした。そこからエクイティ部を経験し、ITコンサルタントの会社へ転職しました。
ITコンサルタントとしての業務についてはすこし事情が複雑なので割愛しますが、同職に就いてから数年で独立して現在に至ります。記者職は、その中で副業的に始めたものですが、今となってはとても気に入っていて、「CoRRiENTE」での情報発信がメインのお仕事という形に落ち着いています。
ちなみに、いまはYahoo!ニュースやリアルサウンドテックさんなどで記事を書かせてもらう機会も増えていて、リアルサウンドテックでは連載記事なども持たせていただいています。
筆者:
個人的なプロフィールはほとんど非公表で活動されていますが、何か意図があるのでしょうか。
NANA氏:
いくつか理由はありますが、一番の目的は読者の皆さんに記事の内容そのものを楽しんでもらいたいからです。
ガジェットのレビュー記事を書く際に、たまに手や脚、頭の一部が映り込むことがあるのですが、そこから「女っぽい?」と感じた方から妙なメッセージが届くこともありまして……。そんな事情もあり、ネットでの余計なトラブルを避ける意味でも、性別や年齢は伏せてきました。
もともと自分自身を前面に出すより、記事の内容で楽しんでもらいたいタイプなので、パーソナルな情報はあえて公開してこなかったんです。ただ最近は、体験レポート系の記事を書く機会も増えてきたので、そろそろもう少しオープンにしてもいいのかな?なんて思ったりもします。
CoRRiENTE について

筆者:
ブログを始めるきっかけと呼べるようなものはあったのでしょうか。
NANA氏:
ITコンサルタントとして独立した際、知識を深めるためにオウンドメディアを立ち上げました。最初は「勉強用ノート」くらいの感覚だったのですが、せっかくなら発信を続けて収益化できたら生活も安定するし一石二鳥じゃん!というノリで、2日に1本くらいのペースで記事を書いていました。
いまは一切更新していないので閉鎖してしまいましたが、古いMacBook Airに残っている残留物を見ると、出来の悪い記事ばかりで目を逸らしたくなります…(笑)
「CoRRiENTE」はそのオウンドメディアをニュースメディアに昇華させたものでした。ブログの形式を取っていたのは、当時のメディアの潮流もありますが、もともと運営していた媒体の性質に近かったからというのが理由です。
筆者:
日々溢れるIT業界のニュースの中で、記事にするかどうかの判断基準は何かお持ちですか。
NANA氏:
すこし難しい質問ですけど、一番大事にしているのは、読者さんが興味を持ってくれそうな情報であること、もっと言うと「これ知っておいた方がいいよ!」と思えるトピックかどうかです。
かつては、テック系の噂情報も含めて包括的にお伝えしていましたが、特に噂記事は「見たくない」と感じる人が一定数いることから、「誰が見ても楽しんで読めるコンテンツ」を作る方針に変更しました。
あとは、私自身が興味がある情報かどうかですね。商業媒体なので、すべてが私の好きな情報というわけではないですけれど、そのなかでも私が全く興味が持てないものは、きっと「CoRRiENTE」の読者さんにも響かないだろうということで、記事化しないことが多いです。
本当はもっと記事化したいものがいっぱいあるんですけれど、時間と体力が足りず……!!
筆者:
これからの「CoRRiENTE」の展望や、将来的な活動目標などがあれば教えてください。
NANA氏:
実は「CoRRiENTE」という媒体が運営を開始してから今年で11年を迎えます。その間にテック・ゲーム業界は大きく進化していて、その変化のスピードは加速度的に速くなってきています。
それに連れて、ユーザーが日々追うべき情報は膨大なものになっていますよね。おそらく、私たちのようなテック系記者でさえもこの業界のニュースを全部追い切れている人は、ほんの一握りしかいないのではないかと思っています。
私自身もまだまだ勉強途中ではありますが、「CoRRiENTE」を通じて日々のテック・ゲームニュースを追いかける、そんなお助けができる存在として、より多くのユーザーに認知してもらえたらいいなあと思っています。
そのために、これまで通りテキストの記事を配信するだけでなく、動画など新しいメディアにも取り組んでみようと思っています。いくつか計画はあるんですけれど、まだお披露目できる段階ではないので、今後の発表にご期待ください!(笑)
筆者:
IT業界について、今後に期待している事柄であったり、注目して追っているニュースはありますか。
NANA氏:
いくつか注目しているトピックはありますが、やはり普段から気にかけているのは 「AI」です。一昨年から昨年にかけてはChatGPTやAdobe Fireflyのような「生成AI」が話題になりましたが、最近はこれらに加えて「AIエージェント」がトレンドになっていますよね。
私はAIの専門記者ではありませんが、これらの概念は着実に大きなうねりとなって、一般消費者や法人のデバイス類に押し寄せてきています。これらの流れをちゃんと追えないことには現在のテック業界を語ることはできないので、日々欠かさずチェックしています。
また、ゲーミング分野では、主にPC向けのゲーミングテクノロジーに注目しています。
NVIDIAの最新技術は目覚ましい進化を遂げていますが、インテルもCESで正式発表した「インテル Core Ultra シリーズ3プロセッサー(開発コード名:Panther Lake)」で、内蔵GPUでAAAタイトルを動作させることが可能になりました。さらに、クラウドゲームも徐々に普及しつつあります。
かつては必須とされていたグラフィックボードが、将来的には不要になるーー。そんな時代が近い未来に訪れる可能性も感じています。
コンソールの動向としては、やはり「Nintendo Switch 2」に強い関心を寄せています。
ゲーミング市場ではさまざまなトレンドが生まれていますが、近年特に注目されているのが「マルチプラットフォーム対応」の広がりです。これにより、ゲームプラットフォームの主軸はコンソールからPCへと徐々に移行しつつあります。加えて、大手プラットフォーマーによる大手パブリッシャーの買収など、業界再編もダイナミックに進行しています。
そのような状況の中で登場する新しい任天堂のコンソールが、ゲーミング市場にどのようなインパクトを与えるのか、そしてコンソールという存在の価値が今後どのように変化していくのか。これらを含めて、2026年はゲーミング市場にとって極めて重要な一年になると考えています。
Apple について
筆者:
お仕事ではほぼすべてのApple 製品をお使いだと思いますが、その中で一番思い入れのある製品はありますか。
NANA氏:
とても難しい質問ですね……!iPhoneからApple Vision Proまでさまざまな製品を使ってきましたが、改めて考えてみると一番思い入れのあるのは「Mac」だと思います。特にそのなかでも、かつての27インチiMacが一番思い入れのある製品だと思います。

MacBookのようにどこでも作業できるデバイスはとても重要なのですが、やはり自宅のデスクにドシっと腰を落ち着かせて作業するのが好きなので、ラップトップ型のMacBookよりもデスクトップ型Macのほうが、より好む傾向があるのかもしれませんね。

筆者:
Apple Eventで印象に残っているシーンがあれば教えてください。
NANA氏:
2001年10月23日の「iPod発表イベント」ですね。やはり、あの瞬間は今でも強く印象に残っています。
スティーブ・ジョブズがポケットから白いiPodを取り出し、静かな口調で「This is iPod. It’s 1,000 songs in your pocket.」と語ったあのシーン。派手な演出は一切なく、ただ彼が実機を操作し、ホイールを回して音楽を再生する。そのシンプルで劇的な演出に、会場全体が息をのんでから歓声に包まれるまでの流れは、本当に「歴史の瞬間」という言葉がふさわしいものだったと思います。
当時は9.11テロ直後で、世界がまだ不安の中にありましたし、音楽業界もNapsterの影響で混乱していました。そんな時代に「音楽を合法的に、スタイリッシュに持ち歩く」という新しいビジョンを提示したAppleの姿勢に、心を動かされたのを覚えています。
FireWireでの高速同期、5GBの大容量HDD、ホイールによる直感操作、そして白とシルバーの美しいデザイン。あのiPodには、後のiPhoneにも通じるAppleの「らしさ」がすでに凝縮されていたと思います。
筆者:
お仕事以外、つまり日常生活の中で、欠かせないものとなっているようなApple 製品はありますか。
NANA氏:
仕事柄、どんな時でも最新情報にアクセスし、迅速に行動することが求められます。その環境をプライベートでも支えてくれているのが、やはりiPhoneとMacBook Proです。
まずiPhoneは、私にとって「機動力」と「即時性」の源泉です。取材現場だけでなく、街中や移動中でも、ふと思いついたアイデアや気になるニュース、書籍の一節などを瞬時に「メモ」や「リマインダー」に記録しています。閃きを逃さず、日常の中で仕事のタネを仕込むうえで、iPhoneの起動の速さと操作性は欠かせません。
また、最近は出張が増えたことで、ふとした瞬間に美しい光景に出会うことが多くなりました。そうした光景をそのまま撮影して保存しておく際にもiPhoneは役立っています。加えて、『ピクミンブルーム』を続けており、世界中のピクミンを集めたり、地図に自分の足跡を残したりするのも楽しんでいます。iPhoneは、その楽しみを支える重要な役割を担っています。
次にMacBook Proですが、これは言わずもがな原稿用のテキストを打ったり、ビデオ会議をしたり、画像・動画を編集したりとさまざまなシーンで使います。SDカードスロットやHDMIを搭載していたりと、出先での拡張性も重宝しています。これがないと仕事ができないまでありますね。

あと、実はiPad miniも多用しています。iPhoneやMacBook Proを多用しているのは前述したとおりですが、特にMacBook Proは触りはじめるとすぐに仕事をしたくなってしまうので、休日でも気持ちが休まりません。その点、iPad miniは作業効率が程よく制限されるので、自分に「枷」をかける道具としても有用です。

おわりに
筆者:
そろそろインタビューも終盤となりました。ここで少しライトな質問をさせてください。
オウドゥン(うどんのことを指す)がお好きとのことですが、イチオシのお店などはありますか。
NANA氏:
全国チェーンから個人店などいろんなお店に行ってますが、最近多く行っているのは「本格手打もり家 東京店」さんですね。お仕事で浜松町に行く機会が多いからというのもありますが、オウドゥン県である香川県の人気店ということもあり、本格的な讃岐オウドゥンが楽しめるので気に入っています。
あと、いま東京で店舗数を増やしている資さんうどんの焼きオウドゥンもオススメです。オフィスの近くに店舗が出来たので、実はたまに食べに行ってます!
筆者:
普段のポスト(ツイート)を拝見していると、Apple Eventがある訳でもないのに深夜に活動されていることが多い思うのですが、何か理由があったりするのでしょうか。
NANA氏:
たしかに深夜に動いていることが多いのですが、理由はいくつかあります。
まず、Appleに限らず海外企業の発表会や記者イベントは日本時間の深夜〜早朝に行われることが多く、リアルタイムで参加するため起きていることがあります。また、翌日の取材準備や締め切り前の原稿作業をしていることも多いです。
加えて、海外のクライアントさんとは時差の都合で深夜帯の方が連絡が取りやすいので、その時間に作業していることもあります。
筆者:
IT業界に関すること以外で、何か趣味(興味を持つこと)があれば教えてください。
NANA氏:
ITまわり以外だと、お酒を飲むことやゲーム、そして水槽を眺めたりメンテナンスしたりする時間が好きです。気分転換に映画を見ることも多いですね。冬になったら毎年のようにスキーにも行っています。
あと、実は絵本の作成にも興味があって近く勉強しようと思っているのですが、現状忙しくてそこまでは手が回っていない状況ですね…!
筆者:
この度はありがとうございました!
インタビューを振り返って
SNS上での繋がりとはいえ、非常に長く親交のある方と今回このように相互インタビューを行ったことで、私自身新たな発見が数多くあった。
そしてNANA氏はただ「テックニュースを書く人」なのではなく、どんな情報を届けるべきか、読者に本当に興味を持ってもらえるのは何か、ということを常に考えながら活動している方なのだと、あらためて感じることができた。
ニュースが次々と流れていくこの業界の中で、自分なりの基準を持ってテーマを選び、日々発信を続けていくというのは、シンプルなようでいて決して簡単なことではないと思う。
その分、記事の一つひとつからはしっかりとした熱量が伝わってくる。そうした積み重ねが、「CoRRiENTE」という媒体の確かな形を作ってきたはずだ。
テック・ゲーム業界がこれから大きく変化していく中でも、その最前線の空気感を、これからもNANA氏の記事を通して知ることになるだろう。
Karagana
最後に、NANA氏 → 筆者Karagana のインタビュー記事をまだお読みではない方は下記から。
Appleを考え続ける「高濃度ユーザ」Karagana氏は何者か。幼少期の体験から現在の発信スタイルまで、その原点を聞いた – CoRRiENTE
